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しばらくして、のんちゃんの部屋からドシンバタンとにぎやかな音がするので、お父さんがのぞきに行くと、部屋中のんちゃんの絵で溢れています。

        イ
ラスト のの

お父さんはカンカンに怒り、スケッチブックをビリビリに破り、外に飛び出しました。
のんちゃんは、ショックでしばらく愕然としましたが、怒りがお腹の底からふつふつとわき上がり、
「お父さんなんか嫌いだ!!!!!」と言いながら、スケッチブックの切れ端をまっくろくろを塗りつぶしました。
すると、スケッチブックのまっくろくろがスケッチブックから飛び出し、お父さんを飲み込もうとしています。

      
イラスト のの


「何???」
のんちゃんがつぶやくと、
「あのスケッチブックに悪い気持ちで絵を描くと、そのものはスケッチブックか
 ら解放されて、暴れまくるの。3分間も関係なくなるの。」
何と、クレヨンから声がします。
「そんな・・・」
そうこうしてるうちに、まっくろくろがお父さんを飲み込みました。
「いや〜。ごめんなさ〜〜〜〜〜い。」
のんちゃんはポロポロ泣きながら、叫びました。
と、その涙がスケッチブックに広がり、まっくろくろがみるみる消えました。
のんちゃんは外に飛び出して、お父さんに抱きつきました。


                               おしまい   


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