通り過ぎる季節の中で


澄んだ空
真っ白な雲
夏の終わりに見せる一瞬の
映像に魅せられながら
セミの声に耳を傾けてみる


生きていることを
主張しているような
夏の終わりを
惜しんでいるような
つい昨日まで
うっとうしく思えたセミの声が今では少し 物悲しく聞こえる


夏というには 少し淋しくて
秋と呼ぶには まだ眩しくて
ちょっぴり 戸惑いながら
歩いている 季節を今
確かな瞳で 見送りたい



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