追想
 
 このシリーズでは、主人の祖母、つまり私の大姑のことを回想していきたいと思います。
 主人の祖母は明治生まれの人で、私が嫁いで来たときは、90才でまだまだ元気でした。10年間、一緒に暮らした後、肺炎をこじらせて101才(数え年)で永眠につきました。

 もともと祖母と23年間一緒に暮らしてきた私にとって、『おばあちゃんと暮らす』ということは大して抵抗がなかった。が、やはり『孫』と『孫嫁』という立場は大いに違っていた。

 というのも、その間に入る人が『母』から『姑』に変わるわけだから、今まで、かばってもらった事が、一緒になって文句を言われる(しかも影で)のは、結構きつかった。

 肝心の旦那に愚痴っても、旦那にとっては母であり、祖母なのだから、とりつくしまもない。結局がまんがまんの日々を送っていた。

 それでも仲が悪いという訳でもなく、祖母はいろんな物を私にくれた。後で判った事だが、孫嫁に何かあげることで、お姑さんに、くやしい思いをさせていたのだ。

そして、お姑さんは私におばあちゃんの愚痴を言って、ストレスを発散させるという、なんとも不思議なトライアングルな関係が成立したのだった。

                              つづく

 



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